「すごい人じゃないデザイナー」が見たWordCamp Tokyo 2017レポート

2017年9月16日、WordCamp Tokyo 2017に参加して来ました。
すでにたくさんのレポートブログが上がっていると思います。私はあまり技術系に明るくなく、かといって他に何か突出したスキルがあるわけでもありません。そんな、Web業界のすみっこに生きるポンコツWebデザイナーが見たWCTとは、いったいどういうものだったでしょうか。「すごい人じゃないデザイナー」である私が、「すごい人じゃないデザイナー」へ向けて、「すごい人じゃないデザイナーが行ってどうだったのか」をお伝えいたします。

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はじめに

USJのパレードを見ては、ダンサーさんのオーディション風景や、先輩に怒られながら設営をするスタッフの姿を勝手に想像して目頭を熱くし、幼稚園児の遠足に出くわせば、無事に園へ連れて帰るまでの先生たちの使命感を勝手に想像して目頭を熱くするタイプですので(歳をとると涙もろくなって困ります)、会場に着いて、お揃いのTシャツでたくさんのスタッフさんが出迎えてくれた瞬間、それだけで胸に迫るものがありました。あぁなんてすばらしいのだろう。ありがとう、WCT!!(まだ受付もしてない)

そんな調子の私ですので、来場者1000人超、スタッフ総勢100人超の大規模イベントへ足を踏み入れて冷静でいられるわけがありません。緊張したり感激したり勉強になったり腰が痛かったり人の多さと目まぐるしさに、あれは夢だったのか?と思うくらいに記憶が断片的です。心の余裕マジ欲しい。

ですのでこの記事では、イベントレポートというより、読み物方向に振り切って、私の目で見て心に残ったWCTを書きます。「すごい人じゃないデザイナー」になにかを届けられたら嬉しいです。

私が聞いたセッション

(敬称略ですすみません)

利用者数倍増! 観光協会サイト「ツアーガイドひかり」を引き継ぎ、活性化するまでの技術とプロセス
石川 博之

はじめてさん大歓迎!WordPress を支えている人に会ってみよう
Jon Ang, 枢木 くっくる, 小杉 聖, 鳥山 優子, 三好 隆之

大規模案件の苦悩から生まれた柔軟なカスタムフィールド設計の考え方
安藤 大海, 関井 遼平, 丹羽 孝彰

組み合わせで簡単!WP REST APIとGitHubでつくる、よりよいメディア運営のワークフロー
中村 勇希

みんなでデザイン、あなたもデザイン
関口 裕

【基調講演】wp_next_step – WordPressの次のステップ
高橋 文樹

です。
聞く予定にしていたセッションが他にもあったのですが、到着時刻が予定より遅れてしまったことや、同時刻開催で泣く泣く諦めたり、腰が痛すぎて離脱せざるを得なかったりで、思っていたより回れなかったのが悔やまれます。
どのセッションもそれぞれ違う種類のなるほど~!!に溢れていて、どれも参加してよかったと思いました。
全ては語りつくせないので、今回は特に「すごい人じゃないデザイナー」に共有したいと思うセッション2つについて語ります。

デザイン(制作)に関わるすべての人が自分ごとと感じたセッション

全く違う仕事から転職して来て、グラフィックソフトもそこそこに突然「Web制作」を始めた私は、デザインの世界のすごい人を驚くほど知りません。
別次元で生きてるレベルの高いデザイナーはきっと別次元の天才的ひらめきで生きてるのだろうから、私にとっては菜々緒の美容アドバイスぐらい無関係だな、はは。と思っていました。

ですが、なにかの折にこの方の言葉に触れた時、ポンコツな私の脳の中のちょうど「ポンコツと実務スキルのさかいめ」辺りでなにかがパカっと開くような感覚に襲われました。

関口裕(せきぐちゆたか)さん。
WCT公式サイトプロフィール
Twitter: @S_E_K_I_G

以前公開されたこちらのスライド
ユーザー体験設計とウェブサイト構築から導く企業ブランディング

を見た時の衝撃といったらなかったです。

別次元の天才的ひらめきで生きてるなんて思ってごめんなさい。本当にごめんなさい。菜々緒もきっと努力して菜々緒なんだな。いや菜々緒はやっぱりDNAだ。そもそも例えとしてしっくり来てないじゃないか。スライドを前に謝罪しっぱなしです。

生のお言葉を聞いてみたいと願っていたので、叶って感激です。
実際にセッションを聞いて、震えました。今回のスライドはこちら。

みんなでデザイン、あなたもデザイン

oh…なんて…

ロジカル優しい視野。

これだけで全てのように見える完成度のこのスライドさえ、ご本人もおっしゃっていた通り補足的なもの、と位置づけられるくらい、お話し、語りにとにかく引き込まれるのです。

スライドでは少し理解しにくい言葉が出て来るので、難しいセッションのように感じるかもしれませんが、その場にいるとまるでストーリーテラーのような語りのおかげで身構えることもなく、言葉がすっと入って来て、頭の中をぐるっと回って、すとんと身体に落ちて行くような感覚。息子さんの制作の過程を題材にされたこともあり、一本の物語を見たあとのような気持ちになりました。ロジカルな部分を視覚で補足しながら、聴覚を通して思考にダイレクトに与えられる刺激、これぞライブ感!!!

すごいデザイナーさんは(私が知らないだけで)世の中にたくさんおられるでしょうし、関口さんご本人は「すごい人」なんて言われるのはお嫌に感じるかもしれません。
ですが、ポンコツデザイナーである私にとっても、そしてもっともっとレベルの高いデザイナーさんにとっても、スキルレベルを問わず持ち帰るものがたくさんで、デザイン(制作)に関わる人であれば誰もが自分のこととして聞けて、そして反省はしても責められてるとは感じず、多くの人が前向きにデザインを好きになれるようなこのような講演は、誰もができるものではないと思います。
私と同じような「すごい人じゃないデザイナー」にぜひ見てもらいたい!!と、強く思いました。機会があればぜひ関口さんの講演に足を運んでみてください。
スライド公開になるなら、わざわざ行かなくてもよくね?と思う人にこそ、ぜひ。
本を読んで得られるものと実務で得られるものが違うように、かしこまった席と飲み会で得られるものが違うように、その場にいることで受け取れる刺激や、一段階深く理解できる言葉が、あります。

みんなでデザイン、あなたもデザイン

デザインを自分ごととして、もっともっと広い視野で、もっともっと深く考えるきっかけになりそうです。
素晴らしいセッションをありがとうございました。

「今の私にできることをやる」が最大のエネルギーで伝わったセッション

お次はこちら。

組み合わせで簡単!WP REST APIとGitHubでつくる、よりよいメディア運営のワークフロー

中村勇希さん。
WCT公式サイトプロフィール
Twitter: @nayucolony

タイトルを見て、うーん、ポンコツデザイナーな私にはむずかしそうだな~どうしようかなぁ~と迷っていたのですが、中村さんとはお友だちがたくさん共通しているためなんとなく流されるように入室し、中村さんの目の前の席に座りました。

まさかそんな「なんとなく」から、心を大きく揺さぶられて退室することになるとは思いもせずに。

中村さんのブログです。
WordCamp Tokyo 2017にスピーカーとして参加しました。

ご本人が書かれているように、1000人規模のカンファレンスで登壇するのは初めてだったそうで、デモをする予定ができなかったり、ちょっとわたわたとしてしまう場面があったのですよね。

全てを通して見たら、熱量の高いとても素晴らしいセッションでした。これは絶対です。うまくいかなかったのはほんの一部であり、それが全てではありません。誤解なきようお願いします。

そんなわけで、とても近くで見ていた私は、話し始めの若干の緊張感や、伝えたいことに対して気持ちが前のめりになる口調、予定通りにいかない時の焦り、が、ダイレクトに伝わって来ました。(距離のある方にはそこまでわからなかったかもしれないですね)こんなことを言うとご本人は不名誉に感じるかもしれませんが、そんな様子が見える距離の人には「頑張ってる姿」がビシビシと伝わっていました。

からの、

最後のメッセージです。

「わたしの目線はわたしにしかない

何者かになれてからじゃ遅い
今の私にできることをやる」

ズドーーーン!!!!

と心打たれました。

説得力しかない。

マジで。たしかに。

ベテランさんと肩を並べて登壇することのプレッシャーの中で、「ベテラン風にかっこつけること」を選択せずに、最初から最後まで、自分らしく、自分にできることを精一杯ぶつけた中村さんの姿は、言葉以上のメッセージとなり、心を揺さぶりました。

そんな姿を見て、真摯な言葉を受け取って、私は「伝えたいことがあるのにもじもじしている自分」を振り返り、恥ずかしくなりました。

私にも、私にしかない目線がきっとある。私の目線で見たことを恐れずに発信して行こう!!恥をかいてでも、その姿さえ誰かに何かを届けることもあるのだ!!!
たった数十分で、こんな気持ちになって退室するのですから、魔法のようです。
「すごい人じゃないデザイナー」に見て欲しかったぁぁぁぁ><

「初心者だから私なんかが書けることはない、なんて思わずに、書く。それが誰かに届くかもしれない」と中村さんがおっしゃっていた言葉。(正確な表現を覚えておらずごめんなさい。もしどなたかおわかりになったら教えてください。修正します)
こういうことって、今までも、どこかで誰かが言っていた気がしますし、目新しい発信ではありませんよね。

ですがこんなに心に響いて、「行動しよう」と思わされたのは初めてです。

私は発信することを「ラブソング」に置き換えて考えることがあります。
伝えたいメッセージは同じでも、誰がいつどんな言葉でどんな風に発信するか、で、受け取る人もタイミングも解像度も違ってくる。この辺りはまた別の記事として深く掘り下げたいと思っています。
別の誰かが同じことを言っていたから、自分よりすごい人がいるから、なんて思わなくていいんですよね。
WordPressへの貢献もきっと同じ。案外自分にできることがあるかもしれない。

中村さんの名誉のためにもう一度申しますが、うまくいかなかったのはほんの一部分です。
とても素晴らしかったです。今後のご活躍を楽しみにしています。
ありがとうございました。

WordCampってWordPressの話だけじゃないの

と思いましたか。そうなんです。意外と。
ですがこの加減はその時の開催によるので、今回はどうだろう?とタイムテーブルを見て判断するとよいですね。

「WPめっちゃ好きな人が集まるんでしょ」と言われたことがあります。
これは概ね合っていますが、「WPめっちゃ好きな人」は「WPめっちゃ好き」だけで24時間365日を暮らしているのではないので(当たり前ですが)、「WPも、めっちゃ好きな人」の方が正確かもしれません。
「WPも、めっちゃ好きな人」は、当然他にも好きなソフトウェアや技術があり、別の得意なことがあり、それぞれの仕事、それぞれの暮らしの流れの中にWPが存在するので、WPのイベントだからといってただ盲目的に褒めたたえたり、使うことを推奨したりするような向きではありません。点ではなく線として、他にもこういうものがあってこうだけど、こういう経緯でWPを使っている、そこでこういう問題があったのでこう解決した、といった物語がそれぞれに存在します。

なのでWPへの並々ならぬ愛情、熱意がないと行っても楽しめないかというとそうではありません。(WPに全くなにひとつ興味がないと楽しめなさそうですが)
「すごい人じゃないデザイナー」が行っても楽しめる?と聞かれたら、私の回答は「楽しむ気で行けば楽しめる」です。
「どんなイベントでもそうじゃん!!」という回答になってしまって申し訳なさに打ちひしがれていますが、だってそうなんだもん~~!
現在のスキルは関係ありません。ポンコツデザイナーだから楽しめない、ということはない。これは断言できます。
今現在のスキルより、興味、意欲、好奇心、あたりですね。それならある!という方なら、どんどん参加して、いい刺激をたくさん受けるとよいと思うよ!
いつかイベントで会おう!

謝意

最後になりましたが、WordCamp Tokyo 2017 実行委員長のみにょんさん(Twitter: @mignon_style)をはじめ、
実行委員、スタッフ、スピーカー、スポンサーのみなさま、素晴らしいイベントをありがとうございました。
みなさまのご尽力のおかげで、WordPressを、Webを、もっともっと好きになった人、挑戦する気持ちを刺激された人が、たくさんいると思います。私もそのひとりです。

してもらう立場でばかりいるのではなく、このご恩は、私もなにかでお返ししたいと思っています。私にできることはなにか、この機会に考えます。
お力添えをお願いすることがあるかもしれません。その時は、どうぞよろしくお願いいたします。

さいごに

今回、「すごい人じゃないデザイナー」へ伝えるという一点に絞って表現する方向性をとりました。出したいお名前ももっともっとあるのですが…書ききれずにすみません><

本当にたくさんの方にお声掛けいただき、とってもとっても嬉しかったです。
声かけるのって勇気いったよね、それでも勇気を出して声をかけてくれたんだよね……とまた目頭を熱くしていました。心から、ありがとうございました。

お会いできなかった方、カードをお渡ししそびれてしまった方、もっともっとお話ししたい方がたくさん。
思い残すこともありますが、でも思い切って遠征してよかったと充実感でいっぱいです。

WCTのレポと切り離して、一泊二日の東京旅行としても記事を書きたいけどそういうのってここのブログに一緒くたにしない方がいいのかな。どうなんだろう。別にする意味もないのかな。どう思います?(相談)

「すごい人じゃないデザイナー」である私が見たWCT。
「すごい人じゃないデザイナー」に伝わるなにかがあれば、嬉しいです。
「すごい人じゃないデザイナー」が、臆せず一歩、行動する勇気のかけらになれば、嬉しいです。

私も発信していきます。私の目線で見たものを。

次はこれかな?
Twitterフォローしてねー @rrisa_wp

ではまた。

■追記

腰痛の件でご心配いただいて思い出しました!!
夜に着替えてわかったのですが、

サッシュベルトを強く締めすぎていたから

というしょうもない理由でした!!!
もぉぉぉぉぉ~~~~見栄はるからぁぁぁ~~~~~!!!!
ご心配かけてすみませんでしたーー!!

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